安全保障関連法案に反対する東洋大学有志の会 声明
私たち東洋大学有志の会は安全保障関連法案に反対します。
安倍政権は、「国際平和支援法」と10本の安全保障関連法案を提出し、衆議院で強行採決をおこないました。
この法案は、「集団的自衛権」を合憲として行使をめざすものですが、すでに多くの憲法学者が「集団的自衛権」は憲法違反であることを表明しています。国の最高法規である憲法を、解釈によって変えてしまうなどということは到底許されません。違憲であるこれらの法案を強行採決によって成立させることは、立憲主義の否定に他なりません。私達はこの暴挙を見過ごすわけにはいきません。
今年は戦後70年ですが、この間、日本が戦争を行わなかったことは歴史上、極めて重大なことであり、それが達成できたのは憲法9条があったからです。今後も憲法9条を守り、戦争に加担しない平和な国を維持することを強く願ってやみません。
大学は、「学術の中心として、広く知識を授けるとともに、深く専門の学芸を教授研究し、知的、道徳的及び応用的能力を展開させること」を目的としています。平和な社会がその前提です。東洋大学白山キャンパスには、学徒出陣戦没者を追悼し平和を祈念するために建立された「平和祈念の碑」があります。しかし、安倍政権は、過去から学ぶことなく、再び同じ過ちをおかそうとしています。私達は学問の自由と平和との関連を強く受け止め、学生たちの生命を守るために、この法案に反対します。
以上のことから、この法案をただちに廃案とすべきです。民主主義の根幹は民衆が声をあげることにあります。民主主義の火を絶さぬために、ここに声明を発表いたします。
2015年8月4日
呼びかけ人(順不同)
小澤浩明(社会学部)**、大野裕之(経済学部)*、高橋典史(社会学部)*、中山伸樹(社会学部)*、手塚洋一(経済学部)、蒲生美香(理工学部)、村尾祐美子(社会学部)、曽田長人(経済学部)、山﨑甲一(文学部)、鈴木規子(社会学部)、 安藤和宏(法学部)、小苅米清弘(経済学部名誉教授)、小俣利男(元社会学部教授)、守田貴弘(経済学部)、
青木辰司(東洋大学図書館長、社会学部)、須田 将司(文学部)、鈴木明夫(経営学部)、片平洌彦(元社会学部教授)、吉田収(元文学部教授)、志摩陽伍(東洋大学名誉教授)、宇都宮京子(社会学部教授)稲木哲郎(社会学部教授)
*発起人
*事務局(サイト管理)
☆一部、言葉を訂正させていただきました(2015年8月8日)